土岐麻子ニューアルバム「Bittersweet」40歳の女性は何かとお疲れさまな件
一応のジャズヴォーカルも歌いますが、どちらかといえば80年代風味のライトなポップミュージックのテイストを得意とする土岐麻子さん、2年ぶりのオリジナルアルバム「Bittersweet」発売、同時にコンサートにも行ってきましたので、そちらのレビューも併せて書いてみたいと思います。
今回は、都会で暮らす女性(おおむね独身)の惑ったり、悩んだり、このままの自分を受け入れたり、でもやっぱり・・・という四十にして惑いっぱなしの女性の心情をテーマにしたコンセプトアルバムです。
詩の内容はひとまず置いて、土岐さんはやはりジャズよりもこうした80年代風味のポップが一番フィットすると思いますし、今回一緒に演奏しているSchroeder-Headz とのコンビネーションも良い感じです。
ほとんどホーンセクションを入れずに、ギター、ピアノ(キーボード)、ベース、ドラムというシンプルなサウンドで演奏しているので、耳への圧迫があまりなく、この辺も好感が持てるところです。
そして、40歳の女性は何かとお疲れさまな件について、占い師の視点で見ると、どんな人生であれ、自分がこれまで歩んできた日々、やってきたことをなるべく否定しないように、反省すべきことは反省しながら、ゆるゆる年齢を重ねていくのが一番でしょう。
「今までの自分は間違っていた!これから始まる本当の私」とか、「先生〜(私のこと)、自分にもまだ結婚運残っていますかー?(いや、減るもんじゃないし)」とかやっていても、何も変わらないので、土岐さんの今回のアルバムを聴いて、まずはリラックスしてみても良いのではないかと思います。
付属のDVDに収録されているライブ映像で聴ける、「おてもやん」(土岐麻子さんはなんだか、雰囲気がおてもやんっぽい気がします)や、「ピンク・シャドウ」(山下達朗さんのカヴァー、この曲のオリジナルでは、土岐さんのお父さんがサックスを吹いています。)なども、併せて楽しめます。