述而不作 いにしえの未来

占い師の見てきた世の中を語ります 遥か古代から続く終わりの始まりを見据えて

いよいよPCがつまらない 馬上青年過

昨今、多くの人が「PCを久々に立ち上げたけど何もすることがない」と言い出すようになっていて、それはかつてPCでしかできなかったことの多くがスマートフォンでできるようになった上に、先駆的な機能はまずスマートフォンのアプリ志向で実現されるようになったというのが原因のようです。

 

時に、LinuxなるOSを作ったリーナス・トーバルズが「あなたはなぜLinuxを作ったのか」と問うて、本人が答えて「楽しかったからだ」というのが逸話になっていますが、これは今でいう「イノベーション」というものが「楽しみ」から生まれているという証左だろうと思います。

 

一方、日本で1960年台に「太平洋ひとりぼっち」というヨット青年へのインタビューで「あなたはなぜヨットで一人で出帆するという冒険をしたのか」という質問が多かったそうなのですが、小林秀雄の洞察によれば「それは単に若さゆえにヨットが楽しかったからだろう」ということになるようです。

 

単に年齢的な若さが無条件で素晴らしいという意味ではないのですが、若いから「楽しい」という理由だけで偉大な業績を為すことが多々あるようです。

 

かくいう私も90年台にPCが楽しかったのは、単に自分が若かったからなのか、PCそれ自体に夢があったからなのか今となってはわからないものの、スマートフォンタブレットではできなくてPCではできることを探して、それで楽しむしかないという些か寂しい結論に至るようです。

 

経営者が二言目には「イノベーションを!」と叫ぶわけですが、彼らの多くは社員の刻苦勉励、粉骨砕身からイノベーションが生まれると無意識に思っているらしいものの、営業が取ってきた案件を下請けに投げて利益を出している会社も、旨味のない仕事をもらった下請けも、ともにイノベーションとは無縁だろうと思います。

 

さて、PCで私たちは何をすれば良いのでしょうか。

 

今のところ私は、「長文入力」「表計算」「込み入った映像音響処理」「クラウド管理」といった作業しかやることがない状態ですが、それらは先人たちが営々とやってきたことの衣鉢を継ぐことでしかありません。

 

考えてみれば、1990年台というPCが楽しかった時世に若い日を過ごした「馬上青年」であったことをしみじみ振り返ります。よい日々を過ごさせていただきました。

 

今後のPCの発展を展望するとしたら、Apple製品でいえばiOSMacOSXが次第に融合しながら、両者の違いを吸収していくのではないかと思います。

 

そして私は、虚心に帰ってUNIXの世界に浸っていこうと思います。現状、インターネットなりクラウドなりを支えている技術はUNIXなわけですし、Microsoftも独自仕様をだんだん取り下げていく気配になっています。

 

たまにはこういう目新しいモノもあるということで、おいおいとやっていきましょう。

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