述而不作 いにしえの未来

占い師の見てきた世の中を語ります 遥か古代から続く終わりの始まりを見据えて

つまらないJ-Popと間延びした讃美歌論(日欧原語の情報量について)

「最近のJ-Popはつまらない」のではなく、昔も今もつまらない歌というのは常に存在するので、どこぞかのお店のBGMで流れていた「一般的なところで」つまらないJ-Popの歌詞。(記憶より)

 

♪もしも、この世に奇跡がひとつだけあるのなら、それは君と出会えたことさ

 

なぜつまらないのかと言えば、このテキストを洋楽でやるなら

 

The Only Miracle is You 

 このワンフレーズだけで済むと思います。要するに回りくどいのです。

 

この件は、日本のキリスト教における讃美歌論でしばしば指摘される問題で、ワンフレーズ当たりの情報量が、日本語訳讃美歌はオリジナルの英語讃美歌の半分以下になります。

 

チャペルウェディングで歌われる讃美歌定番「いつくしみ深き」を、比べてみると

 


What A Friend We Have in Jesus - YouTube

 


いつくしみ深き / 森山良子 - YouTube

 

最初のワンフレーズの歌詞が、英語の場合は

♪What a Friend We have in Jesus

日本語の場合は 

 ♪いつくしみ深き

となります。訳詞が悪いわけではなく、日本語と欧米語の機能性の問題であって、日本語はコミュニケーション用の言語ではなく、空気を作る言葉/呪文ですから、根本的に無理があります。

 

いわゆるJ-Popで名曲扱いされている曲は、俳句並みに言葉を選び抜いて使っているものが多く、小田和正さんの「言葉にできない」が、その典型です。

 


ATSUSHI SOLO LIVE -言葉にできない.avi - YouTube

 

もちろん歌ですから、「♪もしも、この世に奇跡がひとつだけあるのなら、それは君と出会えたことさ」という歌で泣けるという人がいてもまったく構わないのですが、概してそういう人は音楽が好きなのではなく、歌詞だけ聴いている人でしょう。

 

はるか古代から庶民の愉しみは「歌と踊り」なわけですが、「歌」とは何かについては相当考えなければならないと思います。

 

(追記)

 

私の大好きな漫画家、須賀原洋行さんのマンガで読んだ夫婦の会話に次のようなものがありました。

 

ダンナ「歌と人とは別だろ?」

ニョーボ「歌は人が歌うものよ。」

 

この会話、なかなか興味深いので、そのうち何かの文章にして書いてみようと思います。